男性サービスゲーム編

男性側の視点｜相手女性サイドは確実にポイントをものにする

綿貫　最初に考えるのは、ファーストサービスの確率を上げること。これは必須です。次に男子が考えることは、相手の女性サイドでポイントを確実に取ることです。　

　ミックスダブルスを始めた当初は、スピードとパワーで勝負していましたが、それ一辺倒では勝てないことがわかりました。そこからスピンやスライスなどの回転量の多いサービスを使うことによって、スムーズにゲームが取れるようになりました。　

　特に効果的なのが、デュースサイドの女性に対して打つスライスサービス。コート外に追い出すことだけを考えたら、結果的に今までよりもエースの数が増えました。

　男性に意識してほしいのは、サービスゲームを落とすと勝つのは厳しいということ。パワーで無理やり押すのではなく、ていねいなプレーを心がけてほしいと思います

女性側の視点｜セカンドになったら狙われる覚悟で構える

二宮　ファーストサービスの場面は、レシーバーが男子だろうとストレートに返ってくる可能性は低いので、ネットプレーでポイントを取ることだけに集中します。問題はセカンドサービス。特に男性レシーバーはストレートアタックを狙ってきます。前衛で構えるときは「絶対にボールがくる」という心構えは必要です。

　たとえ男子同士のクロスラリーになっても無理は禁物です。女子ダブルスと比べてテンポも早く、ふらっとポーチに出てしまうと状況は厳しくなります。出るなら、動き出しを早くして、強打に力負けしないようにボレーするのではなく、ボールを止めにいくイメージを持ちましょう。

　ただ、セカンドだからといってディフェンシブになりすぎるのもダメ。男性のサービスはスピードがあるし、スピン量も多いので相手もミスをします。守備的になると、ポーチに出づらくなる。前衛に残るときは狙われることも考えつつ、ボールをラケットに当てさえすれば返せるという気持ちで立ち位置につきましょう。

いくら男性がサービスに自信があったとしても相手の女性にパワー一辺倒は限界がある。そんなときはサービスを一工夫。スピン量を利かせたトップスピン、またはワイドに切れていくスライスサービスを織り交ぜよう。男性よりもリーチが短い女性に対しては外に追い出すスライスが効果的

女性は、パートナーのセカンドサービスでは気持ちを引き締めよう。特に男性レシーバーはあなたを徹底的に狙ってくるはず。「必ず狙ってくるから絶対に返す！」という気持ちでネットポジションにつくと、いざストレートに飛んできたときも対処がしやすい

Check！｜対戦相手の事前情報をお互いに共有する

綿貫　ダブルス全体の話になりますが、パートナーと対戦相手の情報を共有しましょう。プロは一般プレーヤーと比べて相手の情報はありますが、僕はパートナーから相手の女子選手の情報を聞き、男子選手の情報を伝えるようにしています。それは細かい情報でなくても構いません。「サービスがいいから警戒しよう」など、お互いに頭の片隅で意識する程度。情報が細かすぎると、実際に戦ったときに話と違う場合があり、混乱することもあります。

ダブルスは、プレーも情報もシンプルに