2つのカギとなる場面----ジョコビッチは粘り強い戦法を捨て攻撃に出た [オーストラリアン・オープン]
ドミニク・ティーム(オーストリア)(撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU)
「非常に要求が厳しかった」とティームはコメントした。「もちろん僕はたった今、大いなる空虚さを感じている」。
2つのカギとなる瞬間に、ジョコビッチは通常に粘り強い戦法を捨てて攻撃に出た。ブレークポイントに直面したとき、彼はサービスを打ったあとネットに突進したのだ。まずは第4セットの2-1で、それから第5セットの2-1で、そしてその双方でリスクをおかした代償を得た。
「僕の特徴的プレーではないが、あそこでは、“すべてかゼロか”だった」とジョコビッチはその戦法を選んだことについて説明した。
より経験の浅い対戦相手がたじろぐ中、ジョコビッチは突然チャージをかけた。彼はネットテープに当たったずさんなボレーとダブルフォールト、そしてティームのフォアハンドミスの手を借りて第4セットでブレークを果たし、5-3とリードした。
そして最終的にジョコビッチは、2008年、2011年、2012年、2013年、2015年、2016年、2019年にも手にした銀のトロフィーを手に入れたのである。
26歳のティームは2018年と昨年のフレンチ・オープンで決勝に至りながらナダルに敗れて準優勝し、ここでもグランドスラム大会で優勝した最初の1990年代生まれの選手になることを目指していた。ところが反対にビッグ3が、ここ13大会のグランドスラムでタイトルを独占することになったのだ。
「スポーツの歴史の中で、3人の最高の選手たちが同じ時代にプレーしているというのはユニークだ」とティームは語った。「おかげで、ほかのプレーヤーたちにとって突き破って入っていくのが非常に困難なことになっているんだ」。
(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
※トップ写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)(撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU)
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