杉田祐一「50の質問」キャリアハイの36位は絶対にまた超えることができる」Player File 4



相手と1対1で3時間も勝負できるスポーツはほかにない

Q32 274位に落ちてから半年で再びトップ100に返り咲きました。

「300位近くまで落ちて、そこから2年、3年とくすぶってしまう選手もいる中で、1年でカムバックできたというのは自分でも評価できるし、ホッとした部分でもあります。今度は今の波を、前よりもっと大きな波にしていきたいと思っています」

Q33 2020年はどんなスタートでしたか?

「よかったと思います。オーストラリアン・オープンでは2回戦でアンドレイ・ルブレフ選手に負けてしまいましたが、全体的に取りこぼしも少なくて、前年からの流れを継続できていました」

Q35新型コロナウイルスの影響でツアーが中断されました。

「インディアンウェルズにいたときは、ここまでひどくなると思っていなくて。遅くともウインブルドンくらいからは始められるだろうと思っていたんですけど……。これだけの事態になってしまったというのは誰にとっても予想外だったと思いますし、状況に合わせていくしかないなという思いでした」

Q36ツアー中断の間はどのように過ごしていましたか?

「プロになってから大きなケガというのはしたことがなかったので、これだけ長い期間、日本にいるというのはある意味で本当に貴重な経験でした。たくさんのことを考える時間がありましたし、テニス以外のこともいろいろ勉強できたかなと思います」

Q37その中でジュニア育成のための「日本の樹プロジェクト」を始動しました。

「この企画自体は1、2年くらい前から絶対にやりたいなと思っていたことで、新型コロナウイルスの影響はまったく関係ありません。タイミングとしては学生やジュニアの大会がなくなってしまっていたので、この時期に始めてもいいかなと思ったところはありますが、いずれにしても早い段階でスタートさせたいと思っていました」

Q38あらためてプロジェクトの概要は?

「全国のトップの中学・高校生を数人と、同じ年代の開催地のジュニアを招き、僕を含めたプロ選手、トレーニングコーチなどと合同合宿を行うというものです」

Q39プロジェクトを企画したきっかけは?

「僕自身が高校の部活出身のテニス選手です。中学・高校時代の経験が今につながっていますし、その経験がなければ今の自分はない。それだけ大切な時期です。だから指導というより、ひとりでも多くのジュニアに自分自身で考えて、行動を起こすきっかけを与えたいと思いました。自分に何が必要なのか、それを得るためには何をしなければいけないのか、というのはテニス以外でも大切になっていきますから」


湘南工科大附高では高校2年のときにインターハイのシングルスで優勝。ジュニア時代の経験の大切さは身をもって体験している

Q40なぜ現役のうちに始めようと思ったのでしょうか。

「現役だからこそより多くのことが伝えられると思っていますし、僕自身の現役生活もそんなに長いわけではない。最後にもう一度、自分自身を追い込むきっかけ、刺激になると思っています。ジュニアたちにもプラスになるし、自分にとってもプラスになるかなと」

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