新生デビスカップが開幕、古き伝統は健在

 新しいフォーマットでは、3チームごとのラウンドロビンでシングルス2試合とダブルス1試合を戦い、グループの勝者が週後半のノック・アウトステージ(決勝トーナメント)に進出する。

 最初の試合のときは観客はそこそこ入っていたが、オーディオ・ビジュアルのショーやアラン・ウォーカー(音楽プロデューサー)とファルコ(ミュージシャン)のパフォーマンスがあった開会式では非常に空席が目立っていた。日曜日の閉会式ではコロンビア人の有名シンガーであるシェキーラが歌うことになっており、これらすべては新しい大会主催者がプロモートした現代化の一環である。

オープニング・セレモニー

 新生デビスカップは国際テニス連盟(ITF)と、FCバルセロナのサッカー選手でシェキーラの夫であるジェラール・ピケが創始者のひとりとなっている企業「コスモス」の25年契約のパートナーシップの産物だ。

 目標はすべての国をひとつの会場で同時にプレーさせることにより、伝統あるこのチームイベントをより魅力的な――そしてより収益の上がる――大会にすることだ。この変更は新しいスポンサーを惹きつける助けとなり、トッププレーヤーが忙しいスケジュールにデ杯を組み入れることをより容易にした。賞金総額は2000万ドル近くとグランドスラム大会のそれと張り合えるほどになり、その事実も選手を惹きつける役に立った。

 一部の選手を含めた批判的な者たちは、新フォーマットはかつての一国対一国の対戦方式のときに見られた地元観客がおりなす素晴らしい雰囲気を奪い去ると文句を言った。119年間行われてきた旧方式は、一国対一国の対戦が一年の4つの週末に渡って行われていた。

 しかし、この日のすべては新しいデビスカップ・ファイナルズのためのよいスタートだった。観客の雰囲気は、火曜日に世界ランク1位で地元選手のラファエル・ナダル(スペイン)が大会を始めるときにボルテージを上げることだろう。

スペイン代表チーム

 ノバク・ジョコビッチがいるセルビア、アンディ・マレーがいるイギリスは、水曜日にプレーする予定になっている。

 日本はそのジョコビッチ率いるセルビアと、ガエル・モンフィス率いるフランスと同グループ(グループA)だ。初戦は19日(火)、フランスとの対戦で戦いを始める。

(APライター◎タレス・アッゾーニ/構成◎テニスマガジン)

日本代表

キャプテン◎岩渕聡

西岡良仁(ミキハウス)
内山靖崇(北日本物産)
杉田祐一(三菱電機)
ダニエル太郎(エイブル)
マクラクラン勉

開会式で入場行進する日本代表チーム

フランス代表

キャプテン◎セバスチャン・グロージャン

ガエル・モンフィス
ブノワ・ペール
ジョーウィルフリード・ツォンガ
ピエール ユーグ・エルベール
ニコラ・マウ

セルビア代表

キャプテン◎ネナド・ジモニッチ

ノバク・ジョコビッチ
ドゥサン・ラヨビッチ
フィリップ・クライノビッチ
ビクトル・トロイツキ
ヤンコ・ティプサレビッチ

※トップ写真は新生デビスカップ開会式の様子
MADRID, SPAIN - NOVEMBER 18: A general view as all teams stand on court during the opening ceremony ahead of Day one of the 2019 Davis Cup at La Caja Magica on November 18, 2019 in Madrid, Spain. (Photo by Alex Pantling/Getty Images)

※写真はすべてGetty Images

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