全仏決勝進出のパブリウチェンコワ、19歳時のインタビュー「ロシアのプリンセス」
レベルが上の選手よりも
同じほうが戦いづらい
——先日のイスタンブール大会の決勝で、あなたはツイッターに「なんてクレージーな試合なの! 私は5-7 0-4でリードされていたし、第3セットでは1-3だったわ」と書いています。あなたはエレナ・ベスニナとの決勝で、そこからどうやって立ち直ったのですか?
「本当にクレージーな試合だった。第1セットのあと、少し気が動転してしまった。だって5-2で私がサービング・フォー・ザ・セットのセットポイントを迎えていたのに、突然、何かが悪い方向に狂い始め、ミスをし始めた。そしてパニックに陥り始めたの。彼女にはとても勇気があり、どのボールもハードヒットし、それが決まっていた。私はどのポイントも必死に戦ったけど、彼女のプレーが信じられないほどよく、私が負けていた。(第2セットで)0-4とリードされたとき、もうほとんど負けかけていた。だから私は思った。これは決勝だ。このように終わらせて、彼女を勝たせてはいけないと。彼女が勝つにはあと2ゲームある。だからどのポイントも楽には取らせないように戦おうと」
——イスタンブールの翌週のシンシナティ大会でマリア・シャラポワにフルセットで負ける前、ダニエラ・ハンチュコバ、エレナ・ディメンティエワ、シャハル・ペール、そしてヤニナ・ウィックマイヤーを破ったとき、メジャーの大会でいくつかの勝利を挙げたという意味で、あなたのベストな大会となりました。そこであなたは最近の進歩について何を語りましたか?
「大いに語っているわ。ハンチュコバとディメンティエワを破ったことを別としてね。そういうタイプのプレーヤーに対して戦うことはいくぶん簡単なの。なぜならば、とても優秀な彼女たちと闘うときは、一段と集中力をパワーアップしているから。彼女たちを尊敬しているし、負けても失うものは何もない。でもペールとかウィックマイヤーは私と同じレベルなの。だからいくらか難しい。彼女たちとの試合はタフだった。でも私は3セットの中で盛り返したわ。そのことは私のゲームとファイティングスピリットが改善されたこと、特にイスタンブールで優勝したあと、シンシナティでとてもうまくできることを証明した。どの試合も同じように戦った。そのことがまた大きな意味を持つの」
——あなたの兄のアレクサンドルがコーチであることの利点と不利な点は何ですか?
「彼はとても穏やかなので、すごく楽しいわ。それに私の兄だもの。家族の誰かがそばにいてくれるのは本当にいい。おまけに彼はテニスが上手なのよ。不利な点は、彼はいつも私に真実を伝えること! といっても、それが悪いことかどうかわからないけれど。だからたぶんこれもまた有利な点の一つなのでしょう」
——プロツアーに参加することは「理想的な仕事」と言いました。なぜなのか説明してくれますか?
「私は旅行するのが好きなのでツアーをとても楽しめている。そして私たちはたくさん旅行をし、多くの興味ある都市を見て、多くの新しい人々に出会う。それはすばらしい機会であり、それに加え、私は好きな仕事をしている。子供の頃からテニスをプレーするのが好きだったから。すべてをひっくるめて、とても素晴らしい生活だわ」
——弱冠19歳で、あなたはすでに数回、世界中を旅しました。これまで会った中で誰がもっとも有名で興味ある人ですか?
「ロシア人でオリンピックのフィギュアスケートのチャンピオン、エフゲニー・プルシェンコに会ったことがあるのよ。2~3年前に。ディナーをともにし、話をした。それは素晴らしかった。アンナ・クルニコワに会ったことも興味ある出来事かな。だって彼女はずっと年上で、ロシア出身だもの。06年に彼女と同じチームでワールド・チーム・テニスに参加するチャンスがあったの。そして当時私はまだジュニアだったから、それは『うわあ、この有名で偉大な人と一緒にプレーできるなんて、ラッキー』という感じ。彼女は本当に興味深い個性の持ち主。そして実に頭がよく切れ、美しい女性なの」
——WTAツアーで親友は誰ですか?
「仲のいい友達はたくさんいる。誰とでもうまくやっている。特にロシア人とはね」
——あなたの英語は流暢です。どうやって、そしてどこでそんなに英語が上達したのですか? そしていくつの言語を話せますか?
「最初は家庭教師から英語を学び始めた。それから旅に出ることが多かったから、外国の人といっぱい話し、そして基本的に自分で習得した。フランス語も話せるし、読み書きも少しできる。チェコ語はロシア語に似ているから話せる。そしてもちろんロシア語は堪能よ」
Pick up
-
2024-04-22
予約開始『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)5月3日発売!テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2023-10-30
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「あなたは必ずゲームがうまくなる! [ドリル編]」(堀内昌一著)
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)2月5日発売
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2023-06-13
『ライバルに差をつけろ!自主練習シリーズ テニス』(宮尾英俊著)好評発売中!
『ライバルに差をつけろ!自主練習シリーズ』のバレーボール、バ
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
-
2023-04-03
『テニスの心理学~“心”技体を鍛えてメンタルタフになれ!』(佐藤雅幸著)
Tennis Magazine extraシリーズの最新刊『
Related
Pick up
-
2024-04-22
予約開始『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)5月3日発売!テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2023-10-30
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「あなたは必ずゲームがうまくなる! [ドリル編]」(堀内昌一著)
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)2月5日発売
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2023-06-13
『ライバルに差をつけろ!自主練習シリーズ テニス』(宮尾英俊著)好評発売中!
『ライバルに差をつけろ!自主練習シリーズ』のバレーボール、バ
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
-
2023-04-03
『テニスの心理学~“心”技体を鍛えてメンタルタフになれ!』(佐藤雅幸著)
Tennis Magazine extraシリーズの最新刊『
Ranking of articles
-
2024-04-22
[最新ATPランキング] 2024年4月22日付
-
2024-04-22
ルードがチチパスにモンテカルロの借りを返してキャリア最大のタイトルを獲得「待った甲斐があった」 [バルセロナ・オープン]
-
2024-04-21
ルードが2大会連続決勝進出、相手は前週敗れたチチパス「明日はキャリア最大のタイトルを目指す」 [バルセロナ・オープン]
-
2024-04-20
チチパスが2つのマッチポイントを凌いだ末に4強入り「敗北にかなり近づいていた」 [バルセロナ・オープン]
-
2024-04-17
2022年フレンチ・オープン以来となるクレーコート大会参戦の大坂なおみは初戦敗退 [WTAルーアン]