オーストラリアのバーティが、ブリスベンでの賞金を山火事被害の復興に寄付

 俳優、アスリート、エンターテナー、そして一般市民たちが、復興作業に充てるための多くの寄付を約束し、スポーツ大会の主催者も資金調達のためのイベントを予定している。オーストラリアン・オープン主催者は、大会開始前の1月15日に特別なチャリティイベントを行うことになる。

 今月、サービスエースを決めるたびに200豪ドルを寄付すると約束したニック・キリオス(オーストラリア)は、寄付を公約した最初のテニス選手のひとりだった。彼はチーム戦のATPカップ初戦だけで、20本のエースを記録した。

 昨年のオーストラリアン・オープンでのベスト8を皮切りに、世界1位への躍進を開始し、それからフレンチ・オープンで最初のグランドスラム・タイトルを獲得したバーティも、援助資金調達のキャンペーンにおいて馴染みの顔となることだろう。

 山火事によって、アスリートやスポーツ団体を動員して復興を目指す一方で、煙などによるコンディションゆえにオーストラリアの夏に盛んに行われるテニスやクリケットのプレーヤーの健康や安全性が懸念されている。

 オーストラリアン・オープン優勝歴7回のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は今季最初のグランドスラム大会における山火事の影響について話した者のひとりだった。彼は、もしメルボルンの空気の質に問題が生じるなら、スタートを遅らせたほうがよいのではと示唆しさえした。

 ほとんどのプレーヤーは、大会のタイミングは安全性に比べればそれほど重要ではないということに同意するだろうとバーティは私見を述べた。

「山火事により空気中に煙があるということが、現在の我が国にとってもっとも痛烈なことなのよ」と彼女は語った。「私たちは非常に厳しいときを経験している。テニスはスポーツであり、私たちがプレーするゲームなの。間違いなく現在、オーストラリアでは私たちが対処しなければならないもっと大きな問題があるのよ」。

 バーティはまた、「だから、もし大会開始を数日遅らせなければならなかったとしても、それは大した問題ではないわ。重要なのは、オーストラリアの人々の安全が保障されること。私たちはより大きな問題を考えなければならないのよ」と続けた。

「テニスは私たちが愛するスポーツ。私たちは究極のプロであるよう努め、私たちにできることはすべてやるわ。でもそれはゲームなの。ことを大局的に観て、まずは人生においてより大きなことに気持ちを割かなければならないわ」

(APライター◎ジョン・パイ/構成◎テニスマガジン)

※写真はアシュリー・バーティ(オーストラリア)
BRISBANE, AUSTRALIA - JANUARY 09: Ashleigh Barty of Australia plays a forehand in her match against Jennifer Brady of the USA during day four of the 2020 Brisbane International at Pat Rafter Arena on January 09, 2020 in Brisbane, Australia. (Photo by Bradley Kanaris/Getty Images)

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