男子トップ8によるエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月10~17日/賞金総額900万ドル/室内ハードコート)の2日目、前年度優勝者のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が世界1位のラファエル・ナダル(スペイン)を6-2 6-4で倒した。彼はナダルに対する初めての勝利を記録するとともに、今大会でまたものビッグヒットをやってのけた。

 この試合に先立ちナダルはズベレフに対し5戦全勝だったが、この日は彼らしくないミスの多いパーフォーマンスを見せた。

 9日前に腹筋の故障でパリ・マスターズ準決勝を棄権して以来の試合をプレーしたナダルは、3度連続でサービスゲームを落とし、ブレークポイントを手にすることすらできなかった。通常はパワフルな彼のフォアハンドは、ウィナー「3本」の4倍以上のアンフォーストエラー「13本」の源だった。

 それでもナダルは、自分のお粗末なプレーは体の問題のせいではないと言い張った。

「腹筋にはどんな痛みも感じてはいなかった」と彼は言った。「だから体の問題は、まったく言い訳にはならない。唯一の言い訳は僕が今夜、単にいいプレーができなかったということだ」。

 試合にはわずか84分しかかからなかった。これでズベレフは、会場のO2アリーナでのここ3試合でビッグ3の全員を倒したことになる。ズベレフは昨年の準決勝でロジャー・フェデラー(スイス)を、決勝ではノバク・ジョコビッチ(セルビア)を破って優勝していたのだ。

 ナダルがATPファイナルズにベストからは程遠いコンディションで至ったのは、これが初めてではなかった。疲労困憊させられるシーズンの最後の大会だけに、彼の非常にフィジカルなプレースタイルゆえ、頻繁にシーズンのこの時期には一年の疲労がナダルの体にダメージを与えていたからだ。彼は15年連続でATPファイナルズ出場権を手にしたが、6度に渡って故障のために棄権していた。そして彼は2度決勝に至ったことがあるが、優勝はまだ一度もない。

 今年の彼は8月のUSオープン以降、1大会も最後まで戦えておらず、上海マスターズも手の故障のため棄権していた。しかし彼は、ジョコビッチが年末ランキング1位になることを阻止すべくロンドンにやってきた。

 ジョコビッチは日曜日に1戦目に勝っており、この日のナダルの敗戦で現世界1位のナダルと2位のジョコビッチのランキング・ポイントの差はわずか「440ポイント」となった。ラウンドロビン(グループ内総当たり戦)での各対戦での勝利は200ポイントを与えることになる。各プレーヤーは合計1300ポイントを勝ち取るチャンスを擁しているのだ。

「フィーリング、動き、自信、ボールを打つ感触という面で100%ではないとわかっているから、この午後には最高の闘志が必要だったが、その意味で僕は不十分だった」とナダルは振り返った。「ここ2日の間に、これよりずっといい試合をする必要がある」。

 これに先立ち同じグループのもう1試合でふたりの選手がATPファイナルズのデビュー戦を戦い、第6シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)が第4シードのダニール・メドベデフを 7-6(5) 6-4で倒した。

(APライター◎マティアス・カレン/構成◎テニスマガジン)

※写真はラファエル・ナダル(スペイン)
LONDON, ENGLAND - NOVEMBER 11: Rafael Nadal of Spain reacts in his singles match against Alexander Zverev of Germany during Day Two of the Nitto ATP World Tour Finals at The O2 Arena on November 11, 2019 in London, England. (Photo by Justin Setterfield/Getty Images)

グループ・アンドレ・アガシ|成績

ステファノス・チチパス(ギリシャ)[6] 1勝0敗
アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)[7] 1勝0敗
ラファエル・ナダル(スペイン)[1] 0勝1敗
ダニール・メドベデフ(ロシア)[4] 0勝1敗

グループ・ビヨン・ボルグ|成績

ノバク・ジョコビッチ(セルビア)[2] 1勝0敗
ドミニク・ティーム(オーストリア)[5] 1勝0敗
ロジャー・フェデラー(スイス)[3] 0勝1敗
マッテオ・ベレッティーニ(イタリア)[8] 0勝1敗

※[ ] 数字はシード順位

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