鈴木貴男のサービス履歴書〜競技歴35年から見つけたベスト練習法

11歳|ライバル出現でサービスの戦術を考える

左利きの先輩“ブチ”に全小で敗戦

 全国大会で勝ち始めたのが小学5年生の頃。このときに全国小学生テニス大会(以下=全小)でベスト8に入り、準々決勝でライバルと出会いました。ひとつ年上の岩渕聡さん。この大会で優勝した彼はとても強く、自信のあったサービスを返され、ネットプレーに出ればパッシングショットを決められ…。「こんなに上手い選手がいるんだ」と驚き、それ以降はどうすれば勝つことができるか、それを考え始めました。

 岩渕さんと対戦する前は、「相手にリードされたり、ブレークポイントを握られたら、相手のバックサイドにスピンサービスを入れておけばOK」という考え方。でも、左利きの彼にはそれが通用しない。そこでやってみた対策を3つほど紹介します。

①ファーストサービスからコースを散らしてみる。
②あえてサーブ&ボレーを使わない戦術も混ぜる。
③アドサイドから岩渕さんのバックサイドに切れるスライスサービスを打つ。

 サービスの戦術バリエーションも徐々に増えていきました。このように対戦経験のない強い相手や違った環境でプレーすると、今まで気づかなかった弱点を知ることができます。そうすると自然と必要な技術や戦術も見えてくるはず。そういった状況をつくることも上達の近道です。
 

岩渕聡|岩渕さんと5年生のときに全小で対戦。試合は5-7 5-7のストレート負けでした

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