プレーヤーが起こしがちな4つの判断ミス(ボールジャッジミス)
人間の脳は球技において、素晴らしい“コンピューター”として働きます。脳は瞬時にボールの速さ、スピン、軌道、風の影響を計算できるからこそ、野球の外野手はフェンス際で思いきり高くジャンプして、スーパーキャッチを実現でき、テニスプレーヤーはギリギリで何とか追いついたボールを見事なパッシングショットで返すことができます。
ボールの飛距離を判断するのは、偉大なプレーヤーやテクニックにすぐれたベテランにとってはごく当たり前の能力ですが、テニスの初心者や中級レベルのプレーヤーを困惑させるものです。トライ&エラー、そして経験が大きな助けになりますが、その能力を身につけるには、落とし穴に気をつけて、用心深くなることでスキルアップを早めることができます。 ここに気をつけるべきポイントを挙げましょう。
判断ミス1|自分に向かってくるボールに対するポジショニングのミス
一般プレーヤーがもっとも起こしやすい判断ミスは、向かってくるボールに近づきすぎてしまうことです。その望ましくないことの結果は、スイートスポットを大きく外れた当たりとなるか、ひどく窮屈なスイングに終わるはずです。
コート中央へのボール、言い換えると自分に向かってくるボールというのは見かけによらず、常に準備をしておかなければならない“落とし穴”のようなものです。プロでさえも、その状況ではミスをおかしてしまうことがあります。ただ、彼らは一般プレーヤーに比べて、反応するための時間が非常に短いことは確かです。ノバク・ジョコビッチのサービスに対するパワフルなリターンは、よくベースライン中央付近の深い位置に返され、最大のライバルであるロジャー・フェデラーやラファエル・ナダルはサービスを打ってフォロースルーを終えたばかりのときに、このボールに直面し、動きを封じられてしまうのです。
これに対する対処法はどのレベルにおいても同じです。素早くコート中央から動いてズレて、腕とラケットを伸ばしてしっかりボールを打てるだけの“スペース”を確保することにあります。さもないと、体のバランスを崩してうまくスイングができず、弱いショットかミスをする確率が高くなるのです。
ボールジャッジを鍛える練習方法をひとつ紹介しましょう。ボールを体の正面にワンバウンドさせます。ツーバウンドする前に素早く体を横にずらして、腕を伸ばした状態でしっかりボールをとらえて打っていきます。窮屈なスイングにならないように調整する練習です。
私はこの練習をビギナーの子供たちによくやらせています。ハンド・アイ・コーディネーション(手と目の協調)に加え、ラケットの長さの感覚をつかみ、ボールからどの程度、自分が離れれば、スイートスポットでボールをとらえられるかという感覚を身につけるのに役立ちます。
Pick up
-
2024-04-22
予約開始『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)5月3日発売!テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2023-10-30
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「あなたは必ずゲームがうまくなる! [ドリル編]」(堀内昌一著)
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)2月5日発売
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2023-06-13
『ライバルに差をつけろ!自主練習シリーズ テニス』(宮尾英俊著)好評発売中!
『ライバルに差をつけろ!自主練習シリーズ』のバレーボール、バ
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
-
2023-04-03
『テニスの心理学~“心”技体を鍛えてメンタルタフになれ!』(佐藤雅幸著)
Tennis Magazine extraシリーズの最新刊『
Related
Pick up
-
2024-04-22
予約開始『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)5月3日発売!テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2023-10-30
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「あなたは必ずゲームがうまくなる! [ドリル編]」(堀内昌一著)
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)2月5日発売
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2023-06-13
『ライバルに差をつけろ!自主練習シリーズ テニス』(宮尾英俊著)好評発売中!
『ライバルに差をつけろ!自主練習シリーズ』のバレーボール、バ
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
-
2023-04-03
『テニスの心理学~“心”技体を鍛えてメンタルタフになれ!』(佐藤雅幸著)
Tennis Magazine extraシリーズの最新刊『
Ranking of articles
-
2024-04-22
[最新ATPランキング] 2024年4月22日付
-
2024-04-22
ルードがチチパスにモンテカルロの借りを返してキャリア最大のタイトルを獲得「待った甲斐があった」 [バルセロナ・オープン]
-
2024-04-21
ルードが2大会連続決勝進出、相手は前週敗れたチチパス「明日はキャリア最大のタイトルを目指す」 [バルセロナ・オープン]
-
2024-04-17
2022年フレンチ・オープン以来となるクレーコート大会参戦の大坂なおみは初戦敗退 [WTAルーアン]
-
2024-04-20
チチパスが2つのマッチポイントを凌いだ末に4強入り「敗北にかなり近づいていた」 [バルセロナ・オープン]