2018年USオープン決勝「大坂なおみ vs セレナ・ウイリアムズ」_丸山淳一コーチが戦況分析&ショット解説

これから|注目点(6) ドロー運もあった

 大坂選手は今大会で、彼女がやりにくいであろう相手と対戦していません。私はその相手に、ペトラ・クビトバ、アンジェリック・ケルバー、ガルビネ・ムグルッサの名前を挙げます。

 クビトバは大坂選手よりリーチがあり、カウンターでクオリティの高いショットが打てます。違う言い方をすると、大坂選手がいい球を打っても、クビトバはカウンターで切り返してきて、逆に大坂選手が苦しい状態に追い込まれるということです。そういう経験を今大会の大坂選手はあまりしていません。次回のハードルだと思います。

 ケルバーも大坂選手のショットをカウンターでさばける選手です。それと、大坂選手は左利きが打つスライス系サービスのリターンの経験が浅いと思います(右利きがバック側に打つ、ワイドサービスに対するリターンも)。これはダウン・ザ・ラインにリターンを打つ能力が問われます。私は大坂選手のそれをまだ見ていません。

 ムグルッサはフォアハンドの威力があり、深い球を両サイドに打ち分けることができるので、打ち合いになったときに大坂選手がやや不利になるかと想像します。となると、自分のサービスゲームで、もう少しポイントが欲しくなって欲が出て、そこで無理をしたりすることが出てくるかもしれません。

 今回の大坂選手は、こうした難しい相手たちと当たっていないのです。それも彼女が持っていた運。ただ、私は、今のように勢いがあるときにそれら難しい相手と勝負をして倒してほしいです。それもなく落ち着いてしまうと勝てなくなり、壁ができてしまうかもしれません。

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