片手打ちバックハンドは絶滅危機か!?_元世界4位、ジーン・メイヤーのバックハンド・レッスン第2弾

テーマ10
片手打ちはアーティスト? 両手打ちは職人?

テニスは美しさを競うゲームではない

Q よく言われるのは、片手打ちバックハンドはエレガントで優雅、そしてバリエーションもあって実戦的なことから、アーティストで、一方の両手打ちバックハンドは職人気質と言われます。これは正しい見方でしょうか? このような哲学は関係ありますか?

A ある程度、正しいのではないかと思う。テニスファンはジョコビッチの両手打ちバックハンドよりも、フェデラーの片手打ちバックハンドに対して、歓声を上げることが多いのではないかな。

 どちらのバックハンドが欲しいか?と問われたら、私はジョコビッチと答えるだろう。才能豊かな選手の片手打ちバックハンドには、神秘的なものがあるのは確かで、両手打ちバックハンドでそれと同じことを再現することはできない。しかし、最後に言えるのは、テニスは美しさを競う競技ではないということだ。もちろん、これが片手か両手かの「答え」ではないのだが…。

(第1弾でも解説)両手のほうが片手よりも覚えるのが圧倒的に簡単なんだ。ラケットにもう一方の腕を添えることは、バックスイングのときの肩やお尻の動き(回転)をよりシンプルにしてくれる。体の使い方が強化されると、より安定した継続性のある精密なストロークになるだろう。

 また、両腕によって相手の速いボール、回転の多くかかった重いボールを打つ際にフェースのブレを抑えることもできる。相手の激しいサービスをリターンすることは、数あるスポーツの中でも非常に難しい技術を求められるが、両手打ちはそれを大いに助けてくれるんだ。

ジョコビッチの両手打ちバックハンド。片手打ちと比べると両手打ちのほうが技術的に覚えやすい

フェデラーの片手打ちバックハンド。変幻自在の技術にテニスファンは魅かれる

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