デイビス&フルーリアン_選手の性格タイプを理解することの重要性〜第32回(2018年)TTCスポーツ科学セミナーvol.01

主要の脳によってタイプが見えてくる

爬虫類脳 を主要な脳にもつ人は、少し攻撃的な性格を持っています。言葉も攻撃的で、肉体的に暴力をふるうようなこともあります。一方で、自分よりも明らかに相手の方が強い、上であると判断したら、すぐに降参し、服従の精神を表します。このタイプの人は、新しいことには閉鎖的で、どちらかというと決まったことをやるのを好みます。

旧哺乳類脳 を主要な脳にもつ人は、承認欲求が強く、常に「よくやっているよ」と言われたい人たちです。また、他人に対しても優しく、共感できる人たちで、他人に対しても自分を受け入れてもらいたいという気持ちが強くあります。こういったタイプは他人が自分の望むような態度をしてくれないと、不安定になったり、神経質になったりします。

新哺乳類脳 を主要な脳にもつ人は、学習意欲のある人たちです。常に新しいものを吸収したい、勉強したいという意欲があり、それによって未来をよくしたいと思っています。探究心があり、目新しいものを好み、変化に対応しやすいのもこのタイプです。常に向上心があり、自分よりも知識のある人たちと交わっていたいという欲求があります。

 ただし、前述したように、どのような人もメインとなる脳が一つあり、それをサポートする脳、抑圧されている脳があり、状況によってサポートする脳が表に出てくることもあります。ですから、主要な脳と補助脳の組み合わせを知っておくことが必要です。

 研究により、たいていの人が、主要の脳が新哺乳類脳か爬虫類脳ということが多く、旧哺乳類脳が補助脳ということが多いことがわかっています。

 私がこのような話をしたのは、指導者が自分の教える選手のタイプを判断するための手段として活用できればと考えたからですが、ビジエという心理学者は、これらを機械で判断するという装置を発明しています。その機械を使えば、脳のタイプだけでなく、その選手がケガをしやすいかどうか、ケガをしやすい箇所、ストレス度、緊張の度合いなど付加的にさまざまなことがわかるのですが、このセミナーでは脳のタイプ( 資料5 )のみに絞ってお話しします。なぜなら、それが私たちの練習内容を左右するからです。こうしたことを選手のプロファイリングに使うことによって、彼らをどう指導すると効果的かを知ることができます。

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