デイビス&フルーリアン_選手の性格タイプを理解することの重要性〜第32回(2018年)TTCスポーツ科学セミナーvol.01
選手の人格を理解する“プロファイリング”
脳の三位一体理論
人間には3つの脳がある
人間のパーソナリティーを決めるのはメインの人格となる主人格と、それとは別の副人格があります。人格は基本的に固定されているものですが、状況や環境、容姿などによって、主人格と副人格の出方が変化します。普段は、主人格が表に出ていて、副人格を隠していますが、ときとして副人格のほうが優位に立つこともあります。そしてその副人格は、ときに主人格とは真逆の行動をするなどで現れます。私たちは、そうした行動を観察することによって、その人がどのような副人格を持っているのかをよりよく理解することができるのです。
マクリーンの「脳の三位一体理論」によると、人間には3つの脳があり、それらは「爬虫類脳」「旧哺乳類脳」「新哺乳類脳(人間脳)」と呼ばれています。
爬虫類脳とは、生命を維持するための本能に関係します。ウミガメは卵から孵ると、慌てて海に帰ろうとしますが、これは天敵から身を守るため。生まれたばかりなのに、なぜそのような情報を持っているのか不思議ですが、それは過去の生命維持のための本能がそうさせているのです。
旧哺乳類脳は、感情的な側面、性質を持っています。喜びや怒り、恐怖、嫌悪などの情動に関わっています。
新哺乳類脳は、人間脳とも言われ、論理的で未来的な思考を持っています。知識、記憶、言語、創造などの行動に関わっています。
「三位一体理論」とは、どのようなときでも3つの脳が、次のように相対的に動作していることを意味します。
■ 主要の脳が一つ
■ 補助的な脳が一つ
■ 抑圧されている脳が一つ
脳の役割は、その瞬間やシチュエーションによって変化しますが、ほとんどの場合、旧哺乳類脳が補助的な脳としての役割を果たすことが多いのが特徴です。
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