加藤未唯「50の質問」シングルスでもう一度グランドスラムの舞台に立ちたい|Player File 7



Q31 ラボ(竹内庭球研究所)の門をたたいたきっかけは?

「ジュニアのときからよくお世話になっていて、アメリカの大学に行くかプロになるかで迷っていたのですが、プロと決めたときには拠点はラボしかないと思っていました」

Q32 仲間たちがいる環境というのも大きいですか?

「一緒に同じ目標に向かって、みんなで高いところを目指しているので、ちょっとうまくいかないことがあってもみんなを見ていたら『立ち止まっている場合じゃない』と思えるし、1人では厳しい練習でも2人、3人でやれば頑張れる。すごくいい環境だなと思います」

Q33 ラボで一緒に練習している同じ94年組の日比野選手は特別な存在ですか?

「プライベートでも仲がいいですし、オフには一緒に旅行に行ったりしますし。彼女は日本女子のトップのひとりだし、目指すべき人が身近にいるというのはありがたい。ラボのジュニアの子たちにとっても目標になっていると思うし、大きな存在です」


同い年の日比野(右)は一緒に旅行にも行く仲だ

Q34 竹内映二コーチや小原龍二コーチの存在は大きいですか?

「プロになってすぐにお世話になっていて。小原コーチには遠征にもついてきてもらっていて。練習もそうですが、あらゆる面で信頼できます」

Q35 2020年シーズンはコロナ禍で中断になってしまいましたが、どう受けて止めていましたか?

「メキシコ・モンテレイのツアー大会のあとに同じメキシコのITF大会に出ていたんです。メキシコはまだ感染者が少なくて危機感はなかったんですけど、アメリカがパンデミックだとなって大会が強制終了して。飛行機も飛ばなくなるかもしれないということで、その日のうちに出国して。1日でいろいろなことが起こり過ぎました」

Q36 やはり残念な気持ちは大きかったですか?

「正直、この直後からもう一度シングルスでもしっかりやっていこうと決めていたんです。それができなくなって、がっかりでしたね」

Q37 ツアー中断期間はメンタル的につらい部分もありましたか?

「『ありましたね』と言ったほうがいいんでしょうけど、まったくですね(笑)。いつ試合が始まってもいいようにランニングやトレーニングをしていましたし、自粛期間が過ぎてからはシングルスの練習期間ができたのでよかったというのもありました」

Q38 モティベーションも保てていた?

「いつツアーが再開されるかのアナウンスがなかったので、そこは『早く決めて』と思っていました。どこに向けて練習しているのかわからないのはきついですから。その中で『BEAT COVID-19 OPEN』が開催されることになって、『あ、このために練習すればいいんだ』と思えたので、あの大会の開催はありがたかったです」

Q39 ツアー再開後すぐにアメリカ~ヨーロッパ遠征に行きましたが手応えは?

「アメリカは2大会ともオルタネイト(本戦出場者に欠場が出た場合、予選から本戦に繰り上がるシステム)の1番で入れなくて……。やけくそになってヨーロッパに行った感じでしたね。最初のトルコでもパートナーが途中で棄権して。3週間もまともに試合ができなくて、この時期に何のために海外まで来たんだ! と思うことはありました。きつかったです」

Q40 ロラン・ギャロスのダブルス本戦で1回戦を突破したのは収穫では?

「その前のイタリア・ローマで1回勝って、フレンチでも1回勝てたのはうれしいですけど……1回じゃあんまり。もっともっと上を目指したいので。収穫はこの時期でも試合ができるんだ、これだけ国をまたいでもちゃんと気をつけていればコロナに感染しないんだとわかったことですね」

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