ジーン・メイヤーのジオメトリー・テニス_vol.02_クロスとダウン・ザ・ライン



Q21|クロスのアプローチショットは、受け入れられるもの、あるいは機能し得るものと言えますか? 幾何学的な意味で、ダウン・ザ・ラインのアプローチショットは、クロスのアプローチショットと比べてどうなのでしょうか。

A|有利ならクロスは機能します。五分五分ならダウン・ザ・ラインに打ったほうが、あとのカバーが楽です。

メイヤー 第一に、クロスのアプローチショットは、それが対戦相手のパッシングが“より弱いほう”に行くのであれば、OKです。もし私がスティーブ・ジョンソンやジョン・イズナー、ジャック・ソック――奇妙なことにこの皆がアメリカ人だが――に対して出て行くなら、たとえ大きな空きがあったとしても、これらの選手たちにバックハンド側からのパッシングで抜かれる可能性は高くありません。

 第二に、もしそのクロスのアプローチショットがほとんど決め球に近いもので、対戦相手がそのボールを取るため猛ダッシュしなければならず、しっかり構えてパッシングを打つことができそうもないものなら、クロスのパスは機能しません。

 でも、もし相手が短いボールを打ってきて、あなたが深い位置から走ったあとアプローチショットを打つことになったとき、鋭く打ち込んだり、正確に打ったりできないようなら、ダウン・ザ・ラインにアプローチを打つほうが理に適っています。それは、自分がどれほど主導権を握っているか、優位な態勢にあるかによることなのです。

 私の父はかつて、それがほぼ決め球だったり、相手がそれにラケットを合わせることがやっとという場合にはクロスでもいい、と言っていました。でも、もしそれが五分五分の感じなら、ダウン・ザ・ラインに打ったほうが、あとのカバーがずっと楽になります。

クロスに打ってOK

ほとんど決め球に近い状況で打てるアプローチショットであればクロスに打つのはOK、相手はそのショットを拾うのに苦労するからだ


相手が短いボールを打ってきて、あなたが深い位置から走ったあとアプローチショットを打たされることになったときは、ダウン・ザ・ラインに打つほうが場所的に考えてリカバリーが早くでき、理に適っている




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