サーシャ・バインのコーチング_コーチのアイディアで欠点を克服する&長所を伸ばす


ジュニアプレーヤーとの質疑応答から

Q 試合でポイントを取りたいときには、どうプレーすればいいですか?

A 攻撃のスタイルが得意なら攻撃を、守りのスタイルが得意なら守りを意識しましょう。

 それは自分のプレースタイルによって、それぞれです。例えば、守りが得意な選手であれば、相手にボールを打たせて、相手にプレーさせて少し守りを意識します。自分が、攻撃を得意とするなら、攻撃していくことが大事です。

 USオープン4回戦のアーニャ・サバレンカ戦。6-3、2-6、5-4でナオミがリード、そしてサバレンカのサービスゲームで、ナオミは0-40でマッチポイントを握ったのですが、2つのマッチポイントをイージーに落としました。

 彼女はどちらかといえば守りの選手ではないのですが、何とかボールをコートの中に入れようとプレーをしていました。デュースになったあとに、サバレンカがファーストサービスをミスして、セカンドサービスになったとき、ナオミはしっかりとコートの中に入ってダウン・ザ・ラインへ打ち込んでエースを取りました。

 最初の2ポイントはディフェンシブなプレーで、アグレッシブではなく、おそらくこのプレーによって連続でポイントを失って、これではダメだということを理解したのでしょう。ゲームの中で、自分自身で成長し、相手のセカンドサービスを打っていくことを選んだのです。

 その試合がどのように終わったか憶えていますか? サバレンカのダブルフォールトです。なぜサバレンカがダブルフォールトしたかといえば、その直前のポイントで、ナオミがフォアハンド・リターンでウィナーを取ったのが大きかったのです。サバレンカはこれによってナーバスになり、ダブルフォールトをおかしました。そのダブルフォールトは、ナオミがつくり出したダブルフォールトなのです。

 プレーしているときに、自分がプレーしやすい方法でプレーするのが一番いいというのは誰しもがわかることだとは思うのですが、どうしてもほしいポイントではディフェンシブになりがちです。それは誰しもが陥りがちなので、少し意識することが必要でしょう。

 私自身はどちらかというとディフェンスが好きだったので、無理して攻撃にいってもあまりいいことはありませんでした(笑)。大切なのは、自分自身のプレーを知って、それに合ったプレーを選択することです。

 ナオミのように攻撃的な選手であれば、絶対に攻撃的にいかなければいけません。迷ってはダメ。ミスしても、もしくはポイントが取れなくても、すぐに切り替えて、攻撃していくことにつなげていかなければなりません。

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