サーシャ・バインのコーチング_コーチのアイディアで欠点を克服する&長所を伸ばす

サーシャが明かす大坂なおみの成長
我慢をする中で、いつ、どのように攻撃するかポイント形式で判断力を鍛えた
こうしなさいと教えるより、選手自身が正しくショットを選択
世界のどこへ行っても、ツアーレベルにおいてコーチが「ここにこういうボールが来たときは、こういうボールを打ちなさい」「これくらいの浅いところにボールが来たらハードヒットしなさい」と、いちいち技術を教えるようなことはしません。ツアーで活躍している選手は技術そのものは十分に持っています。
ナオミの場合も同じで、彼女に必要なのはショットの選択でした。いつダウン・ザ・ラインに打つのか、いつウィナーを決めるのか、いつアングルを打つのか。そういったことを自分で決めるのが大事なことで、かつテニスにおいて難しいことでもあります。
また、彼女にとっては我慢を覚えることも重要でした。我慢をしながら、その上でラリーの中で、どのタイミングでどのショットで攻めていくのか。クロスコートでのラリーは、どのレベルの選手においても練習のはじめなどに時間をかけて行っているメニューだと思いますが、それをポイント形式にしたことで、おそらくナオミにとっては一番助けになった練習だと思います。
USオープンのプラクティスコートを見渡しても、どの選手の練習を見ても、最初の20分はフォア、バックのクロスラリーといった内容で違いはありません。というのも、テニスの試合の60~65%がクロスでの打ち合いだからです。
ナオミはパワーがあり、非常に強力なショットが打てるので、私がコーチになったばかりの頃の彼女は、クロスコートを打たずに、いきなりダウン・ザ・ラインに打つことができました。ですが、体勢が十分でないときに攻めれば確率は低くなりますし、安定しません。やはり試合の中では、クロスコートで我慢することが非常に大事ですから、彼女にはまずクロスコートで打ち合って、必要なときにダウン・ザ・ラインへ打つことを覚えてほしいと思いました。
こうした単純な練習を楽しんでやることが私たちのやり方です。ポイント形式にし、罰ゲームを入れたり、楽しんでやることで自然に身についていくことも多いものです。今は、ナオミに対しては「ここで打つべき」など言わなくても、彼女は確実に理解していると感じます。大事なのは選手に対して言葉で伝えるということ以上に、選手自身が練習の中で理解していくことだと思います。

ポイント計算



「いつ、どのショットを選択するか。 自分で決めること、それを楽しんでやることが大事」
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