強い選手は「ボールの後ろをとる」_フットワークをチェック!



ボールの後ろをとるときは、
左右より前後の距離を測るのが難しい

フットワークがいい人とは実は動いていないように見える人


 「ボールの後ろをとる」練習を続けていきます。今度はボール速度を落として、山なりのボール軌道に対して「ボールの後ろをとる」練習です。ドリル❶と❷の組み合わせで非常に効果が上がります。

 一般的に、フットワークがいい、悪いを判断するときは、動きが速い人、たくさん動いている人をフットワークがいいと見る傾向があるように思います。しかし、実際はフットワークがいい人ほど動いていないように見えるものです。クレーコートで足をザザーッと滑らせて打っている姿を見ると、確かに凄いフットワークだと思いますが、これも実のところ、滑らずに打てればそれに越したことはないのです。フットワークがいい人ほどソックスがきれい(滑って土がつかない)かもしれません。

 ナダルはいつも激しく動いているように見えますが、確かに動いているものの(それだけあらゆるボールを返球しているということです)、しっかりとボールの後ろをとってプレーしています。錦織選手などは、ボールの後ろをとると、一瞬時間が止まったかと思うくらいの間があり、そうすると、ショットやコース、スピード、回転などの選択は、錦織選手の自由自在となります。そのとき相手は次が予測できず、できることが限定されてしまうのです。

↑ボールの後ろをとる錦織選手。この構えがとれれば、ボールは自由自在だ


フットワークドリル ❷
ボールの後ろをとる練習|ジションを先取りしてボールを止める




↑プレーヤーは普通、ボール軌道、バウンドに合わせて動くが、この練習では合わせるより先に動かなければいけない。必然的に動き出しが速くなる。ラケットでボールを押さえて止めるには、ボール軌道を見極めてボールの後ろをとり、バウンド地点を見極めてラケット面で押さえ込まなければならない

↑ボールの後ろとは、右足で地面を蹴って右手に力を伝えられる場所。ラケット一本分(長さの分)コーンから離れる。回転運動によってスイングがインサイドーアウトになることを考えれば、もう少し離れることになる


↑ボールの後ろをうまくとれなかった錦織選手。自分のプレーが限定されてしまう

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