ショーンボーン博士のテニスゼミナール〜「今回のテーマは〈ビッグポイントとは?〉」

試合中のすべてのポイントが〈ビッグポイント〉一つひとつが同等の重みを持つ

ビッグポイントを考える 5
〈ビッグポイント〉を知るために試合中にどのようにそのポイントが生じるのか考えてみてほしい

〈ビッグポイント〉に話を戻しましょう。たいていの場合、この概念はブレークポイントやセットポイント、マッチポイントなどのように、推定上かなり重要なポイント、あるいはスコアとされています。確かにこうしたポイントは重要で、ときにその損失は、そのシーンにおいて決定的です。しかし実際には、既述したように試合を決するマッチポイントはたった一つだけです。先の二人の著者が述べた状況は、ジョコビッチの対戦相手であるベルダスコが、重要なポイントをまだ逆転できる可能性を示しています。

〈ビッグポイント〉がいったい、どのように生じるのか考えてみることが必要です。サーバー側が3ポイントを失ったゲームポイント、例えば15-40では、サーバーはまだ負けていません。確かに15-40になれば、次のポイントが非常に重要であることは認めざるを得ません。失えば、その時点でサービスダウン(すなわちブレークされる)を意味します。

 しかし、問題はそもそもそうした不利な状況に、いかにして陥ってしまったのかということです。3ポイントを失ったことはそれほど重要ではなかったのでしょうか? もしそうであればその理由は? なぜですか? その論理的な根拠はいったいどこにあるのでしょうか?

 サーバー側が3ポイントを失っていなかったら、何らブレークされる心配などないのです!

 私が過去30年間、繰り返してきた主張を再度ここで述べます。試合におけるすべてのポイント、一つひとつが同等の重みを持っているということです。なぜならば、通常は〈ビッグポイント〉の多数ではなく、最終的に多くポイントを獲得した選手が勝つのであり、その選手はゲーム状況を顧みずに、飽くことなく、働き蜂のごとく、ブレークポイントやゲームポイントなどであちこち動き回ってポイントを集めるような選手です。

 これについて私は数百程度の事例を提示することができます。

多くのポイントを獲得する、そしてマッチポイントを取ることが勝つための条件だ

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

Pick up

Ranking of articles