ショーンボーン博士のテニスゼミナール〜「今回のテーマは〈ビッグポイントとは?〉」

ビッグポイントを考える 9
タイブレークはセットの再スタートではない獲得ポイントで3ポイント以上リードしているプレーヤーは、すでに有利

 タイブレークについて、この点でも、私の広範な分析評価によれば、タイブレークの結末に関連する確かな原則があります。観客やテレビレポーターは一般的に、タイブレークの開始はセットの再スタートとしてみなしていますが、これは妥当ではありません。

 タイブレークのスタート時点で、例えば獲得ポイントが70対70などと拮抗している場合、または、一方の選手が1ないしは2ポイント程度リードしている場合にだけ、正しいと言えます。ただし、一方の選手が3ポイント以上のリードを持ってタイブレークに突入した場合は、リードしているほうがすでに有利であり、理論的にはタイブレークを失うことはあり得ません。

 なぜでしょうか? 非常に簡単です。その選手はそれまで、そのセットにおいて優秀だったからです。つまり、その選手がすでに多くのポイントを稼いでいたのにタイブレークで急激にプレーが変わる理由が見当たりません。まさに彼のほうがその時点まで優秀だったということです。

 もう一方の選手がポイント優勢に達するためには、タイブレークのほぼすべてのポイントを獲得しなければなりません。試合に該当する事柄は、すなわちセットにも該当します。

 私のタイブレークに関する分析すべてが、これらのことをすでに証明しています。多くの同僚がこのことを信じようとせず、幾度となく私と「賭け」をしましたが、これまでのところ私が勝っています。タイブレーク開始時点、あるいは1~3ポイント後において、セット経過のポイント状況に基づけば、タイブレークの結末や経過は高い確率で予見できるということです。

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