誰でも取り入れられる「具体的なアドバイスをしよう!」バランス指導のスペシャリスト、マーティ・スミス PART2



Q オフコートのトレーニングメニューも教えてください。

A 敏捷性、柔軟性、体幹トレーニング、プライオメトリックトレーニングを紹介しましょう。

――オフコートでのおすすめの練習やトレーニングも教えてもらえますか?

スミス テニスに特化したバランスを良くするためのトレーニングは、ドーム型バランスボールでたくさんできます。この不安定なバランスボールに片足で立ちながらフォアハンド、バックハンドの素振りをすることは、オンコートでのボディコントロールを向上させられます。

 アジリティ(敏捷性)トレーニングに使うラダーもバランス向上に効果的です。ラダーを使ったドリルでは、できるだけ早く動き、バランスを保ちながら地面との接地時間をなるべく短くします。スイングの直前によいポジションをとるための細かいステップの練習になり、バランス良く、いいショットを打つために役立ちます。

 メディシンボールはバランスを保つのに非常に重要な役割を担う体幹のトレーニングにつながります。両腕、両脚はバランスを保つためのレバーとして機能し、パワフルなコアにつながっており、コアに頼ることでパワーを生み出しています。



 ボックスジャンプ(両脚ジャンプで箱へ乗り降りを繰り返す)のようなプライオメトリックトレーニング(スピード筋力を鍛えるトレーニング)も私はおすすめします。爆発的な一歩目、より速く走り、速く方向転換するためのものです。より速い動きは良いバランスを獲得するための時間を確保してくれます。 



 エクササイズバンドを使ったトレーニングは柔軟性を向上させ、難しいショットを打つため体を伸ばすときにバランスを保つ重要な役割を果たしてくれます。



 ノバク・ジョコビッチはそのとてつもない柔軟性で有名ですが、それと同じくらいバランスにも注力しています。彼がボディバランスをよくするためのトレーニングを延々と続ける動画を私は見たことがあります。彼がこなす多くの強度の高いバランストレーニングの中には、細いポールの上を歩く、大きいゴムボールの上に膝をついてバランスをとったり動いたりする、小さな筒の上に立つ、体を折り曲げて片足ケンケンで低いリンボーバーの下をくぐるといったメニューも含まれています。

 ジョコビッチは自分のバランスを良くすることが、ラケットコントロール、パワー、スピードにおいても大いに役立つことを理解しています。またそれがプロテニスの競争力の高い世界でライバルを上回るポイントになることも意識しているのです。(後編に続く)

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