日比万葉「50の質問」テニスは楽しくなかったら意味がない|Player File 11

写真◎日比万葉(Getty Images / テニスマガジン)



オーストラリアン・オープン予選決勝では初めて試合に勝って泣きました

Q41オーストラリアン・オープン予選がドバイ開催と聞いたときは?

「本当にびっくりしました。でも予選があるだけありがたいなと。昨年のUSは予選がなくなってしまいすごく残念だったので、できるだけ楽しもうと思いました」

Q42 15年のUSオープン以来となるグランドスラム予選突破を決めたときの気持ちは?

「予選決勝は初めて試合に勝って泣きましたね。いくらITF大会で優勝しても、テニス選手が目指しているのは、最後はグランドスラムなので。15年のUSからの5年半を思い出すと、よく頑張ったな、よくあきらめなかったな、という思いからの涙でした」


ドバイでのオーストラリアン・オープン予選で5年半ぶりのグランドスラム本戦出場を決めた

Q43オーストラリアン・オープンの厳しいコロナ対策はどう感じましたか?

「間違いなくこれまで行った遠征の中で一番厳しかったですけど、だからこれだけ国としてコロナを抑えられているし、フェアだなと思いました。ほかの大会だと、ルールはあるのに守ってない人がいる、ということもあったので。オーストラリアでは誰もがルールを守らなければいけませんでしたから」

Q44久々のグランドスラム本戦の舞台でしたが、頭が真っ白にはなりませんでしたか?

「さすがに15年のときからは成長しています(笑)。負けたのは残念でしたけど、5年前のように試合に入れずに終わったわけではなく、しっかり戦えたので。自分の中ではすごく大きなステップとして自信になりましたし、ちゃんと成長したんだなというのが感じられた試合でした」

Q45今後への手応えを得ることができましたか?

「オーストラリアン・オープン前後のWTA大会もあって、長くグランドスラムの会場にいることができて。強い選手たちとたくさん練習もできたし、普通では考えられないような環境で過ごすことができたのはいい経験になりました」

Q46一方、コロナ禍でツアーを回る難しさは感じますか?

「先ほども言いましたが、ITFの大会数が減ってしまい、(出場できるランキングの)カットも高くなってスケジュールが立てにくくなってしまいました。急に大会がなくなってもおかしくないですし。ただ、遠征すること自体はPCRのテストをして隔離することにも慣れました。海外に行ってホテルから出られないのは残念ですけど」

Q47どんな2021年シーズンにしていきたいですか?

「WTAやグランドスラムで戦うことが特別ではなく、当たり前になっていきたいです。常にその舞台で戦えるように。あとは楽しんで、健康で一年を過ごせたらなというのが一番の思いです」

Q48ランキングの目標はありますか?

「メディアの皆さんが『ランキングの目標は?』っていつも追いつめてくるので(笑)、『トップ100に入ることです』と答えているのですが、正直ランキングは追いかけていないです。毎日『トップ100に入りたい』と考えたからって入れるわけではない。ランキングは結果としてついてくるものだから。自分を縛り付けないほうがのびのびできるんじゃないかなと思っています」

Q49日比選手にとってテニスの魅力とは?

「テニスはすべてが求められるスポーツだなと思っていて。強いていえばコンタクトスポーツではないから相手に襲われることはないというくらい(笑)。マラソン的な体力もダッシュ力もジャンプ力も必要だし、細かいフットワークもパワーも、いろいろな要素が必要な上に、試合に入ったらひとりで、すごくメンタルが表れるスポーツ。だからプレーしていても見ていても面白いのだと思います」

Q50最後にファンへのメッセージを。

「この一年は誰にとっても大変な一年で、なかなか直接お会いすることはできないですが、いつも画面を通して応援してくださり、本当にありがとうございます。皆さんにもっと面白いテニスが見せられるようにこれからも頑張ります!」

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