持てる力を最大限に発揮する「メンタルセルフチェック」




“今の”状況を冷静に判断。打つ手はいくらでもある

 テニスは刻々と変化していく状況の中で、自分が何を、どのようにすべきかを判断し、対応していかなければなりません。さらに、自分が何をできるのかを瞬時に判断しなくてはなりません。できること、できないことを事前に整理して、いろいろな手段を用意しておくことが大切になります。

 例えばAパターンでは「つないで粘って相手のミスを誘う」、Bパターンでは「速く攻めて一気にポイントを奪う」、Cパターンでは「ロブやドロップショットをまじえて相手を前後に動かす」という戦術を用意していたとします。ところがA→B→Cと戦術を駆使しても、まったく相手に通用しない。すると「打つ手がない、もうダメだ」と考えてしまいがちです。

 しかし、打つ手はまだいくらでもあるのです。試合が進み、相手の体力が落ちてくれば、またAパターンの「つないで粘って相手のミスを誘う」が通用するかもしれません。人はパニックに陥ると、1度試してダメだったものは、もう絶対にダメだと思ってしまいます。そこで冷静に相手の状態も見ながら“今の”状況を判断することで、次の打つ手が見えてくるのです。


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